【Keword for creators】オープンソース

記念すべき第一回目のキーワードは、
「オープンソース」。

関連キーワードとしては、フリー、コピーレフトなどが
あげられるだろう。

アーティストやクリエイターなどの表現者にとって
今、より重要な概念であると判断し取り上げることにする。

まずは、wikipediaからオープンソースの定義を引用しよう。

1. 自由な再頒布ができること
2. ソースコードを入手できること
3. 派生物が存在でき、派生物に同じライセンスを適用できること
4. 差分情報の配布を認める場合には、同一性の保持を要求してもかまわない
5. 個人やグループを差別しないこと
6. 適用領域に基づいた差別をしないこと
7. 再配布において追加ライセンスを必要としないこと
8. 特定製品に依存しないこと
9. 同じ媒体で配布される他のソフトウェアを制限しないこと
10. 技術的な中立を保っていること

・・・ということである。

依存、制限、差別をせず、中立的な立場をとり常に自由。

それがオープンソースだ。

wikipediaでは、オープンソースのたとえとして、
製法が完全に公開され、改変も自由な
「オープンソースコーラ」が紹介されている。

確認してみてほしい。

で、今回、僕が例に出したいのは、
「ブラックジャックによろしく」という漫画だ。

ドラマ化もされているので、知っている人も多いだろう。

作者としては、オープンソースのつもりではないだろうが、
この漫画の二次利用をフリーにしている。

つまり、誰でも自由にこの漫画を使えるのである(商用もOK)。
ソフトバンクが「ホワイトジャックによろしく」として、
パロディ漫画をつくっているので、下記サイトで確認してみてほしい。

http://mb.softbank.jp/mb/special/white_jack/

カバーイラストの報酬が支払われなかったことや
コミックが売り切れ状態にも関わらず
重版しなかった怠慢な出版社に対して、
作者が不信感を募ったという経緯があり、
無料公開に踏み切ったのだとか。

「報酬がもらえないなら全部タダで公開してしまえ!」

と、叫んだかどうかはわからないが、結果として
有料で販売しているコンテンツ(漫画)を
全て無料公開したのだ。

全て、タダで公開しているので、iPhoneやiPadのアプリでも
全巻ダウンロードできる。

有料のものを、全部無料でだしたら売り上げが落ちて、
収入が少なくなるのではないか。。。

そんな風に考える人が大半だろうが、事実は逆。

無料で全部公開したことによって、固定ファン「以外」の人にも認知され、
作者の関連作品が売れだし、逆に潤っているのだそうだ。

「ブラックジャックによろしく」の全巻無料公開は、
現代社会を表すエピソードであり、
今回キーワードにあげた「オープンソース」に
よる恩恵のいい例だと言えるだろう。

注意しておきたいのは、無料で何かを出せばいいということではない
ということ。

安易に考えずに、オープンソースの意味を深く考えて欲しい。

本質を理解すれば、原理が見えてくるからだ。

1話だけ無料とか1巻だけ無料ではインパクトがない。

やはりやるなら良質で最高なものを「全て」無料であろう。

常々、コンテンツ=0円の時代がくるとお伝えしてきているが、
今後、表現者は自分の最高と思える作品を
「オープンソース」というカタチで世に出し続けていく
必要があると思う。

日頃の行動や決断に保守的になって、
古くさい権利や自分の身を守ろうとしていないだろうか。

そんな時は「オープンソース」という
キーワードを思い出して、周りを信頼して
世に投げかけてみると、新しい道が開けると思う。

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2013年4月11日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:KFC

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