【Q&A】現代の音楽シーンで必要な能力

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▼▽Q.1▼▽:現代の音楽シーンでは、
あらゆる力が無ければ成功できないと
感じていますが、集客術以外にも
必要な能力があれば知りたいです。
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【 A 1】;

成功の定義によって変わってくるので、
一概には言えませんが、、、

一言で言えば「人間力」だと思います。

集客術以外に必要な能力が求められている
と気づいていることは
すごくセンスのある証拠ですね。

良い曲をつくれればいいだけではなく、
ライブパフォーマンスが
優れていればいいわけでもない。

自分でファンを創り、
お客さんを呼び込む集客術に長けている…

これだけでも立派なアーティストですが、
リアルアーティストを
志すならば、さらに高みを目指して
「人間力」を高めることを
意識してみてください。

人間力というと抽象度が高くて
わかりにくいかもしれませんが、
要するに、人としての在り方です。

アーティストは
アーティストである以前に
一人の人間です。

ですから、土台となる
人間力に磨きをかけましょう、
ということです。

向上心、責任感、規律、動機やプロセス、、、
結果だけでなく、前後の文脈(コンテクスト)に
気を配れるようになると自然と
「人間力」が備わってくるように
なるでしょう。

目に見える結果だけでなく、
背後にある目に見えないものに
こそ真の価値があり、
人間力の差が出るところ
なのではないかな、
と僕は思っています。

そして、その差こそ本当の意味で
「成功」を手にする要因になるでしょう。

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▼▽Q.2▼▽:お客さんとのコミュニケーションが
重要なのはわかりましたが、
自分にそれが可能なのかという点が不安です。
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【 A 2】;

自分を信じることです。

誰にでも不安や恐怖はあります。

僕にだってもちろんあります。

不安や恐怖それ自体が悪いわけでなく、
自分を見失って振り回されてしまうことが
問題ではないかと考えています。

要するに自分に近すぎて
(不安や恐怖が大きすぎて)、
自分が正しく見えていないケースが
多いように感じます。

だからこそ、自分を客観視し
(自分と距離をとって)
じっくりと観てみるといいと思います。

そうすることで、自分の状況を冷静に
観察することができ、結果、自分を
信じることの第一歩につながると思います。

正しい意味で、自分を信じる事が
できるようになれば、
他者も信じる事ができるようになります。

そして、それがコミュニケーションを
円滑にしていくのです。

コミュニケーションが可能か不可能かを
考える前に、自分を客観視し、信じるという事が
ファーストステップなような気がします。

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▼▽Q.3▼▽:いいとは言ってくれるけど、
なかなか集客に持ち込めない。
何か後一歩必要なんだと思っています。

それは楽曲が大きい要素と思っていますが、
その他にアドバイスがあればお願いします。
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【 A 3】;

アーティスト個人の魅力(=ブランド)だと思います。

売れている・売れていない
人気がある・人気がない
有名・無名

といった外的な要因、、、つまり肩書きよりも
“リスナーにとって”どんな存在なのか、
ということが重要だと僕は考えています。

楽曲の要素ももちろんあるでしょうが、
それは一部分に過ぎません。

逆に言えば、楽曲が多少悪くても、
アーティストとしてのブランドが強固であれば、
ファンは離れないと思います。

では、

どうやってブランドを構築していくのか、、、

というと3時間くらいの講義の時間が
欲しいところなので、簡単にお伝えすると、
「関係性」に注目するということです

アーティストとリスナーの関係性、距離感、忠誠心、、、

そのあたりを冷静に観て、どうやって
よりリレーションシップを
築けるかを意識していくといいでしょう。

たまには音楽以外のイベントを開いて、
関係性を構築するための場を
もうけてもいいでしょうね。

握手会であったり、鍋パーティーであったり、
遠足みたいなツアーイベントであったり、、、

キャラクターや立ち位置、戦略によりますが、
いくらでも関係性構築の場をつくれると思います。

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▼▽Q.4▼▽:ライブ活動よりは、音源を作って
ネットで提供していく活動を重視しています。

その先にライブがあって、ライブでしか
購入出来ないコンテンツを提供していく
ような考え方ですが、
リスト集めの方法は具体的に
どんな方法がありますか?

何種類かあれば知りたいです。
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【 A 4】;

このスタイルで考えるならば、音源をネットで販売していくこと
に力を入れることでしょう。

音源を創ってネット販売 → ライブでしか購入できないコンテンツ販売

という流れはいいと思いますので、
まずはこのラインを強固にすることです。

始めのネット販売につなげるリスト集めの方法が
知りたいのだと思いますが、
ネットを活用したリスト集めはたくさんあります。

YouTube、TwitterやFacebook、mixi、blog、Line
などを組み合わせることもできますし、
ネット広告もたくさんあります。

プレスリリースという方法もありますし、
他にもヤフオクやAmazon、Kindleなどもあります。

ネットを使った集客方法はたくさんあります。

もちろんそれらのスキルを身につけ、
実践していくことは大切でありますが、
まずは自分の土壌作りが先決だと僕は思います。

強固な自分だけの土壌(コミュニティ)を
仕上げてから、ネットを活用してリスト集め
(つまりネット販売)をしてはどうでしょうか。

もちろん少しずつ種をまく意味で、
同時進行でやることもありですが、
時間と労力がかかるという
デメリットもありますので、
状況やリソースに依存しますが、
強固なコミュニティを創ってからでも
いいと思っています。

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▼▽Q.5▼▽:わたしは女ヴォーカルの
ヘヴィロックバンドをやっていて
今ついている客層が大体女ヴォーカルの
メタルバンドやギャルメタルバンドなどを
応援している男性客が主流です。

しかしその方々も数少なく、ほかの同じフィールドで
やっているバンドと取り合い状態なんです。

同じジャンル好きの違う客層のファンも
つけたいなと思うのですが
なかなか良い案がうかばず困っています。
(LIVEをやってもおじさんの固まりが
物販に集まっているとやはり女性や
若いお客さんは寄り付きにくいみたいです。)

なにか良い案はないでしょうか?
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【 A 5】;

新しいコンセプトの提示ではないでしょうか。

おじさんの固まりが物販に集まっていると
女性や若いお客さんが寄り付きにくい
と、現状を分析できているので、、、

女性客限定のライブイベントを開催してみたり、
学祭など若い人が多いイベントに出演してみる
などをして、同じフィールドで活躍されている
バンドとコンセプトやアプローチを変えていく
というのも一つの手法です。

僕が実際に遊びにいったことのあるライブの例では、
親子連れのイベントというものがありました。

1日で同じアーティストがライブをやるのですが、
昼は親子限定にし、夜は一般客向けという
コンセプトでした。

他にも親子限定の映画イベントなんかもありますよね。

小さい子どもがいると
周りの目が気になって映画館に行けない、、、

というお母さんにアプローチしたものです。

このようにコンセプトを変えてアプローチしていく
という方法がひとつです。

また、ギャルメタルバンドの枠から
はみ出るというやり方もあります。

例えば、ヒッピホップやレゲエ、
ブルース系のミュージシャンなんかと
コラボや共同イベントなどを
開催してお互いのファンの活性化を
はかるのです。

今まで交わらなかったところに橋をかける。

そんなイメージです。

参考にしてください。

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2013年5月27日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:Q&A

【リアルアーティストライフのススメ】カセットテープ専門レーベル

ゴールデンウィークに
ある音楽イベントに行った時のこと。

とあるインディーレーベルオーナーと
話す機会があった。

彼は僕が知る限り
日本でも10本の指に入るほどの音楽マニア
で、持っているレコードやCDの数も異常だ。

よく

「CDを何枚もってる?」

なんていう会話は日常で耳にすることも
あるだろうが、彼の場合の回答は、

「うーん、あそこからここまで」

といった感じだ。。

つまり、持っているCDとか
レコードの単位が

「数」ではなく、「距離」

なのである。

もちろん、それだけ量が多い
という意味であるが、
量が多すぎて、部屋が傾いてしまった
というエピソードもあるほどだ。

持っている量を「数」ではなく「距離」や「重さ」で
表現せざるを得ないことに異常さを感じるだろう。

で、この音楽マニアのレーベルオーナーと
世界の音楽事情に関していろいろ意見交換をした。

そのときに興味深かった話は、、、

最先端のコンテンツ媒体はカセットテープであるということ
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

である。

え?カセット?と思うだろうが、
そうあのカセットである。

CDなんて時代遅れ、
今はダウンロードでしょ?
iTunesもあるし、、

というのはふつーである。

海外では、

レコード+ダウンロード音声

というリリース形態もけっこう多いらしいが、
これも彼に言わせれば
ふつーである。

彼曰く、今の最先端は、なんとカセットテープ。

しかも、ダウンロード版のない作品もあるのだとか(笑)。

実際に海外では、
カセットテープばかりリリースしている
インディーレーベルがあるらしく、
300本リリースすると、
あっという間に
200本くらいは捌けるのだとか。

で、毎日のように新作がリリースされ、
どんどん売り切れていく。

音楽マニアのカセットテープ市場が
出来上がりつつあり、
ひそかにブームなのだ。

で、実はこういった情報は
日本にはほとんど入ってこない。

検索してみたが、日本語で
このカセットレーベルのことを
解説しているサイトはひとつもなかった。

しかし、敏感なアーティストは、
すでにこういう誰もいない方向に
進んでいるのである。

この音楽マニアのレーベルオーナーも
言っていたが、
今の日本の音楽市場の8割はAKB。

それにジャニーズを足して、
アイドルだけで9割ほどと
なっているのが現状だ。

では、僕らみたいなアーティストが生き残る道は…

そう、そこには世界のマニアックな
アーティストがカセットテープでリリースして、
見えないブームを起こしている
というところにヒントがある。

未開拓なことにチャレンジする
パイオニアスピリットを
持つものこそがリアルアーティスト
ではないかと個人的には思っているので、
いまのメインストリリームに対して、
どういう立ち位置をとるかが
重要になってくるだろう。

あなたはどう思うだろうか?

ぜひあなたなりに考えて、
今後の活動の参考にして欲しい。

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2013年5月20日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:RAS

【Keword for creators】未完成

前回のキーワードは

「オープンソース」

だったが、どうだったろう?

難しければ補足もしていくつもりである。

で、今回のキーワードは、、、

「未完成」

にした。

もちろんオープンソースとも
つながっているし、
深い意味がある。

ぜひ考えてみてほしい。

今回、

「ぼくのベッドルームミュージック」

でとりあげる

アールスティビームーア

というDIYの神様みたいなアーティストは、
40年間、“売れなくても”せっせと作品を
自主制作し、リリースしてきた。

その数、400タイトル以上。

すげーおじいちゃんだぜ。。

で、このアールスティビームーアの
コンセプトに、

デモ以上、完成品未満
~~~~~~~~~~~~~~~~~~

というのがある。

録ったら出し、録ったら出し、、、
の繰り返し。

完璧を求めず、未完成のままリリース。

このスタイルはとても今の時代に
あっていると個人的には思う。

いま、世の中には情報やモノが溢れ、
僕らは生活することに困ってはいない。

足りていないことなんてないのだ。

つまり、コモディティになっては
いけないということ。

では、現代人はいったい
何を求めているのだろう…

それこそが僕らアーティストの役目である
エンターテイメントの本質ではないだろうか。

ムダでバカで面白いもの、、
ワクワクして夢中になれるもの、、、

そんなものを人々は求めていて、
それを提供するのが

僕たちアーティストの役目

なのではないか、と個人的には思う。

細部にこだわり、質を高める

ということはすごく大切なことであり、
いいことではあるが、あえて未完成のまま世にだす。
(決して手を抜くという意味ではない)

我を捨てて、世間にジャッジを委ねるのだ。

到達はできないのかもしれないが、
最後の最後まで究極をめざし、
とことんこだわる、、、

しかし最後は相手に委ねる
ということが今回あげた

「未完成」

というキーワードの意味である。

突っ込みどころのない完成品よりも
自分の意見が言える余地のある
「未完成品」により魅力を感じる。

それは、国民的アイドルと呼ばれ、
今の日本の音楽業界のトップとして
君臨し続けるミュージシャンの現状を
みても一目瞭然かと思う。

別な言い方をすれば

静的ではなく動的である

ということ。

未完成ゆえに動き出す、、、
これが魅力なのだ。

なぜ「未完成」が求められるという話は
もっといろいろな角度からお伝えできるが、
長くなるので、また次回以降、
紐解いていこうと思う。

デモ以上、完成品未満という
コンセプトの背景には、
人々が求めるものと
これからの未来が見えるだろう。

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2013年5月15日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:KFC

インプットとアウトプットを整える

最近の自分のテーマの1つに
心身のチューニングがある。

で、僕は1週間くらい前から
ジムに通いだした。

本当はひとりで黙々と
トレーニングをする方が好みなのだが、
数値も計りたかったし、
実験という意味でも通う事にした。

で、今のところ休館日以外、
毎日行っている(笑)。

筋トレに有酸素運動、プールにサウナ、
あとは音楽に合わせてダンスする?みたいな
エクササイズ系のプログラムなんかにも
参加したり、アメリカ軍隊で開発された
というTRXトレーニングというもの
に挑戦してみたり。

わりと満喫している。

で、インプットのレコードも始めた。

iPhoneアプリを活用して、
摂取したものを全て記録している。

本当は、食材レベルで記録する方が
いいだろうが、なかなか完璧に
書き込むのは難しい。

それでも、インプットのレコーディング
というのは大きな意味を
持っていると思う。

インプットとアウトプットを整えることが
よりよい創作活動につながると思うからだ。

というわけで、また機会(&要望)があれば
人体実験結果をシェアしていくつもりだ。

今のところ心身ともに健康で、
日々、絶好調である。

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2013年5月10日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:近況

R. Stevie Moore(アールスティービームーア)

R. Stevie Moore – Little Man (1976)

R. Stevie Moore – I Like To Stay Home (1986)

R. Stevie Moore – Name Tag The Entertainer (2004)

R. STEVIE MOORE – TAPE TO DISC

40年間、売れなかった卓録マニアの巨匠。

DIYの父などと言われる。

ボーカル、ギター、キーボード、ドラム、作詞作曲、アレンジ、ミックスまで
ひとりでこなして作品をどんどんリリースしていくスタイル。

1960年代から自主制作の作品を世に出し続け、
今まで400タイトル以上もリリースしているらしい。。

最近になって(時代が追いついたのか)評価されるようになり、
CD化などもされたので、我々でも作品を入手しやすくなった。

40年間、商業的に陽の目を見ずにせっせと創り続けたという
作品の音は、チープでローファイなようで、実存的な音で溢れている。

ビーチボーイズやロバートワイアットを彷彿とさせるメロディは、
添加物にまみれた商業音楽に毒された現代人をデトックスするかのように響く。

彼をリスペクトし、精神を受け継ぐ、若手ミュージシャンも世界には
現れて来ているので、ここ日本からも“純粋な”音楽家が育つ事を願う。

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2013年5月5日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:BRM

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