【Q&A】実績作りについて

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▼▽Q.1▼▽:インディーズレーベルと契約をしたいと
考えているのですが、出来るだけ良い条件で契約するために、
何か実績を作りたいと思っています。

また業界のコネクションも増やして行きたいのですが、
何か効率的な方法はありますでしょうか?ご教授いただきたいです。
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【 A 1】;まず前者についての回答ですが、個人的には
レーベルと契約するというよりは、あなた自身でリスナーと
リレーションを築いて活動をしていく方が良いと考えています。

つまり、レーベルを通さない直販形態ですね。

ただ、どうしてもレーベルと契約したいと考えるならば、
言われる通り、実績をつくってから(地に足をつけてから)、
契約されることをおススメします。

レーベルの言いなりになるのではなく、
プレゼンスを保った状態でフェアにつきあえるからです。
(*良い条件で契約するために実績をつくるわけではないという点がカギ)

この辺りは国際関係論を学ばれると参考になるかと思います。

で、後者の質問の回答です。

業界のコネクションを増やしていく効率的な方法は、
抽象度の高い言い方になるかもしれませんが、

・あなた自身のステージをあげること

これにつきると思います。

つまり、自己の成長・レベルアップを意識して
活動するということです。

自分の周りにいる普段よくつきあう人たちが
自分の今のステージの目安となるので、
自分のステージがあがれば、自然とつきあう人も
変わってきます。

逆に言えば、一流の人と付き合い、一流の場に
身をおくようにすれば、自然と自分のステージも
あがってくると言えます。

一見、効率的に見える方法は、実は短期的に効率的な
だけあって、長いスパンで考えたら、遠回りになると
考えています。

急がば回れという日本語があるように、
自分の成長を地道に行うことこそが、
実は最も近道だと僕は思います。

難しく大変なことかもしれませんが、自己の成長を意識して、
自分を世界を信じて活動していけば、気づいたらコネクションが
できていると思います。

これは、アーティスト活動だけでなく、人生全般に言えることだと
考えています。

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▼▽Q.2▼▽:音楽を生業にしたいと本気で考えています。
音楽で成功した人達で、マーケティング視点から
共通して行っている事はありますでしょうか?
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【 A 2】;これは一貫してお伝えしている通り、
コミュニティスタイルを意識していることだと思います。

つまり、闇雲に手を広げるのではなく、足下を固めて、
徹底的に濃いファンとの関係をつくっていることが
共通点であると僕は考えています。

これは今に始まったスタイルではありません。

何十年も前からあります。

「グレイトフルデッドにマーケティングを学ぶ」

という書籍がありますので、ぜひAmazonなどで
購入して読んでみてください。

ビートルズと同時代に活動していた彼らは、
徹底したコミュニティスタイルで成功しています。

具体的にどうやってコミュニティを構築し、
維持してきたか詳しく書かれていますので、
参考になると思います。

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▼▽Q.3▼▽:メールやネットをあまりやらない人もいると思いますが、
そういう人たちに営業する方法があったら教えてください。
よろしくお願いします。
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【 A 3】;メールやネットはただのツールに過ぎません。

大切なのは相手との関係性です。

リスナーとコミュニケーションをとって関係を築いていくことが
重要であり、唯一の方法であると言っても過言ではありません。

また、「営業」という概念だとうまくいかないと思います。

誰も営業されるのは好まないですからね
(中には好きな人もいるでしょうが 笑)。

ですから、メールやネットをよく使う・使わないに
関わらず相手との関係を維持すること(維持されること)が
大切です。

営業をするのではなく、仲間だと思って、
ファンといっしょに成長していくことを考えれば、
自然とコミュニティはできてくると思います。

メールやネットは便利ではありますが、
単なるツールに過ぎないことを覚えておいて
もらえたらと思います。

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▼▽Q.4▼▽:名古屋ご在住との事ですが、
名古屋で50人位のライブをする上で、
プロモーション協力やイベンター協力といった事は
なされておられますか?
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【 A 4】;積極的には行っていませんが、相談やお話を
もらうことはあります。

以前、大阪からわざわざ僕に会いにきて、レーベル運営や
プロモーションを手がけて欲しいという打診もありました。

東京のインディーバンドのCD販売プロモーションを
手伝ったこともあります。

公に募集はしてないですが、僕の興味や関心が向き、
タイミングが合えば、相談に乗ることも可能です。

また、名古屋に限らず全国・全世界のアーティストを
支援していくつもりですので、地域は限定していません。

大切なのは情熱があるかどうか、です。

あとはタイミングですね。

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▼▽Q.5▼▽:島田さんが提供してくれる、
確かなマインドとノウハウを使って、ひとつのバンドが
ライブハウスを満員にするためのドキュメンタリー作品が
あったら面白いなあ、とふと思いました。
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【 A 5】;そうですね。

僕もおもしろいと思います。

いつか映画をとってみたいという想いもありますから、
映画などで実現できたらおもしろそうです。

映画以外でも、廃校になった校舎などを貸し切って
ドキュメンタリー作品をつくったりしても
おもしろそうですね。

まあ、これもお話があり、タイミングがあえば
やってみたいと考えています。

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2013年4月14日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:Q&A

tUne-yArDs: NPR Music Tiny Desk Concert

tUne-yArDs: NPR Music Tiny Desk Concert

 

NPR Music(アメリカ公共ラジオ)主催のミニライブ。

ラジオ局の事務所の中で行われているらしい。

このようないわゆるライブハウス以外での
ライブやイベントのスタイルは今後増えていくと思う。

場所や時間、ツールなどに縛られずに誰でも表現者になれる
ということを端的に表したいい例だろう。

インフラが整ってきているので、必要なのはイマジネーションと情熱だけ。

大切なのは自分の肩書きを外したときに、何ができるのか、
何をすべきなのか、ということ。

ライセンスや地位などがほとんど意味を無くなった今、
自分は何者かが問われる。

裏を返せば、メッキの剥がれる超実力主義の時代だということ。

モノゴトの本質を忘れず、地力をつけていくことが、
淘汰に耐えうるリアルな存在で在り続けられることだと
感じさせるライブである。

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2013年4月13日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:BRM

【リアルアーティストライフのススメ】ナポリのスーツ

1年ほど前に僕がフルオーダーしたナポリのスーツが
ついに出来上がった。

ジャケットを創ってくれたフェリーチェ・ビソーネは
ナポリを代表するサルト・フィニート。

漫画「王様の仕立て屋」にも登場する伝説のサルト
と言われるロベルト・コンバッテンテの愛弟子である。

将来、博物館に飾られていてもおかしくない
作品をつくっていると賞賛されるほどの仕事ぶりで、
僕が言うのもおこがましいが、とても美しい。

仕立てそのものも美しいし、
仕事に対する姿勢も美しい。

まさに真の芸術である。

フェリーチェは物心ついた時から
現在まで仕立て職人として生きてきた。

自身では一切、営業活動をせずに朝から晩まで
つくり続ける。

文字通りプロフェッショナルな職人。

特定のパターンの型紙を使用せず、いきなり生地に
フリーハンドで線を引き、裁断、仮縫いとして
仕上げて、顧客にモディファイしていく。

同じことをできる人間はこの世に彼以外存在しないだろう。

スキルも素晴らしいが、特に学ぶべきは
その愚直な姿勢だと僕は思う。

現在、70歳くらいらしいが物心ついた小さな時から、
現在まで、ひたすら仕事をしているのだ。

元々、家が貧しくて仕方なかったのかもしれない。

もしかしたら始めは嫌だったかもしれない。

しかし、彼は愚直に自分の仕事を続けているのだ。

ついつい日本にいるといろいろな誘惑があり、
目移りして、手を伸ばしたくなりがちであるが、
そんなときはフェリーチェの在り方を思い出す。

彼は自分に与えられた仕事を徹底的に追及し、
唯一無二の作品を生み出し続けている。

まさにリアルアーティスト。

ちなみに、サルト・フィニートというのは
「全ての修行を終えた職人」という意味で、
ほんの一握りの職人しか手にすることのできない称号だ。

目安として、徒弟時代も含めて最低でも
40年はかかるということ。

要するに、サルト・フィニートの称号を得るためには、
最低でも40年間、つくり続けなくてはいけないという
かなり狭き門である。
(もちろん評価されなければ称号は得られない)

しかも、ジャケットとパンツでは作業が異なるので、
物理的に両方のサルト・フィニートの称号は得ることができない。

単純に寿命が足りないのだ(ふたつで最低でも80年はかかるので)。

だから、僕がオーダーしたスーツも、
ジャケットはフェリーチェがつくっているが、
パンツはまた別な職人がつくっている。

プロフェッショナルの在り方を体感させてもらい、
アーティストの在り方を考えさせられる。

我々はホンモノに触れてこそ、
リアルアーティストのライフスタイルに
一歩一歩近づいていくのものだ。

ぜひ、みなさんもその道の一流に触れて、
自分だけのリアルアーティストライフを
切り開いていって欲しい。

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2013年4月12日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:RAS

【Keword for creators】オープンソース

記念すべき第一回目のキーワードは、
「オープンソース」。

関連キーワードとしては、フリー、コピーレフトなどが
あげられるだろう。

アーティストやクリエイターなどの表現者にとって
今、より重要な概念であると判断し取り上げることにする。

まずは、wikipediaからオープンソースの定義を引用しよう。

1. 自由な再頒布ができること
2. ソースコードを入手できること
3. 派生物が存在でき、派生物に同じライセンスを適用できること
4. 差分情報の配布を認める場合には、同一性の保持を要求してもかまわない
5. 個人やグループを差別しないこと
6. 適用領域に基づいた差別をしないこと
7. 再配布において追加ライセンスを必要としないこと
8. 特定製品に依存しないこと
9. 同じ媒体で配布される他のソフトウェアを制限しないこと
10. 技術的な中立を保っていること

・・・ということである。

依存、制限、差別をせず、中立的な立場をとり常に自由。

それがオープンソースだ。

wikipediaでは、オープンソースのたとえとして、
製法が完全に公開され、改変も自由な
「オープンソースコーラ」が紹介されている。

確認してみてほしい。

で、今回、僕が例に出したいのは、
「ブラックジャックによろしく」という漫画だ。

ドラマ化もされているので、知っている人も多いだろう。

作者としては、オープンソースのつもりではないだろうが、
この漫画の二次利用をフリーにしている。

つまり、誰でも自由にこの漫画を使えるのである(商用もOK)。
ソフトバンクが「ホワイトジャックによろしく」として、
パロディ漫画をつくっているので、下記サイトで確認してみてほしい。

http://mb.softbank.jp/mb/special/white_jack/

カバーイラストの報酬が支払われなかったことや
コミックが売り切れ状態にも関わらず
重版しなかった怠慢な出版社に対して、
作者が不信感を募ったという経緯があり、
無料公開に踏み切ったのだとか。

「報酬がもらえないなら全部タダで公開してしまえ!」

と、叫んだかどうかはわからないが、結果として
有料で販売しているコンテンツ(漫画)を
全て無料公開したのだ。

全て、タダで公開しているので、iPhoneやiPadのアプリでも
全巻ダウンロードできる。

有料のものを、全部無料でだしたら売り上げが落ちて、
収入が少なくなるのではないか。。。

そんな風に考える人が大半だろうが、事実は逆。

無料で全部公開したことによって、固定ファン「以外」の人にも認知され、
作者の関連作品が売れだし、逆に潤っているのだそうだ。

「ブラックジャックによろしく」の全巻無料公開は、
現代社会を表すエピソードであり、
今回キーワードにあげた「オープンソース」に
よる恩恵のいい例だと言えるだろう。

注意しておきたいのは、無料で何かを出せばいいということではない
ということ。

安易に考えずに、オープンソースの意味を深く考えて欲しい。

本質を理解すれば、原理が見えてくるからだ。

1話だけ無料とか1巻だけ無料ではインパクトがない。

やはりやるなら良質で最高なものを「全て」無料であろう。

常々、コンテンツ=0円の時代がくるとお伝えしてきているが、
今後、表現者は自分の最高と思える作品を
「オープンソース」というカタチで世に出し続けていく
必要があると思う。

日頃の行動や決断に保守的になって、
古くさい権利や自分の身を守ろうとしていないだろうか。

そんな時は「オープンソース」という
キーワードを思い出して、周りを信頼して
世に投げかけてみると、新しい道が開けると思う。

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2013年4月11日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:KFC

引っ越しによって「環境」を変える

4月8日は、お釈迦様の誕生日。

そのちょっと前は僕のバースデー(今年で33歳に)。
で、33歳の誕生日のちょっと前に
愛知県の一宮市から岩倉市というところに
引っ越しをした。

ブログやメルマガでお伝えしてきた通り、
「環境」による影響は僕たちが思っている以上に大きい。

しかし、なかなか「環境」を変えることは難しい。
そこで、引っ越しである。

ドラスティックな変化をもたらす引っ越しは、
環境がガラリと変わる。

もちろん、時間と労力はかかるのだが、
それに見合ったリターンはあると
個人的には思う。

一番のリターンは、自分自身のチューニングが
できることであろう。

より健康ではなく、より健全になるために、
自分の身の回りの荷物も含めて、
定期的に見直していくことで、
自分をゼロのポジションに持っていける
ということが大変ありがたい。

プラスでもなく、マイナスでもないゼロのポジション。

本来の自分を取り戻すためのメンテナンスとして、
半強制的にデトックスをしてくれるような
引っ越しの効果を改めて感じている。

この新居も、11月にはオーナーが海外出張から
帰ってくるということで、10月には退去しなくてはならない。

入居時に退去時の説明も受けるという
妙な体験であるが、半年後に強制デトックスが
またできると考えるとそう悪いものではないと思う。

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2013年4月10日 | コメント/トラックバック(0) |

カテゴリー:近況

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